上高地ビジターセンター
河童橋の東側から右手に下ると上高地バスターミナル、そして左手に上るとビジターセンターがどちらも数百メートルの位置にある。
綺麗な建物でトイレが無料なのは要チェックポイントだ。
上高地の公衆トイレはチップ制になっているところが多く、1回100円程度を利用料として入り口に置かれた箱に入れたりするようになっているのだけれど、ここのトイレは無料で利用できる。
受付カウンターにガイドウォークの申込用紙が置いてあり、氏名などを記入して500円を支払い、9時になるまで外のベンチで休憩することにした。
ビジターセンター横を流れる清水川 |
ビジターセンター裏手から横を流れているのは清水川という川で大量の水が勢いよく流れている。
長野県が選定している15か所の「信州の名水・秘水」のひとつだという。
長野県が選定している15か所の「信州の名水・秘水」のひとつだという。
ビジターセンターを出発後数百メートルでこの川が地中から湧き出しているポイントに到着するのだが、そこでガイドさんが言うにはこの川の水はとてもおいしいらしい。
川にかかる橋の上で説明してくれていたら飲んでみたのに!
鮮やかな緑色の植物は梅花藻という水草で、緩やかな流れの場所では梅の花のような花を咲かせるらしい。
清水川の流れは水量が多くて速いため、花をつけることは少ないのだという。
ビジターセンターの前庭には大きな小梨の木がある。
河童橋からビジターセンター、そしてここからしばらく行った場所にあるキャンプ場辺りまでを小梨平とよぶらしいのだが、その地名の由来になっている木だという。
今は緑色の小さな実が生っているが、秋には赤く色づいてサルたちの格好の餌になるらしい。
ツアー出発
この日のツアーは女性のお一人様を含め総勢7名。
ガイドさんは中年のオジサンだった。
上高地で観ることができる花々 |
ツアー申込時に手渡された冊子には上高地で見られる鳥、動物、花などが手書きの絵付きで解説されているのだが、何分白黒。
道端にこのようなガイドパネルがあってこちらのほうがわかりやすい。
一番多く見られたのはノアザミで、そのほかズミ、ヤマホタルブクロ、トリカブトも見ることができた。
トリカブト |
猛毒があることで有名なトリカブト。
特に根に強い毒性があるらしいのだが、花粉も例外ではないそうだ。
ハチは毒の影響を受けないそうでミツバチは花粉を集めにこの花の中にももぐりこむらしい。
そのミツバチが採集した花粉や蜜が混入したハチミツも危ないのだそうで、養蜂家の方はこの花が咲く場所を避けるのだそうだ。
キツリフネ |
帆を上げた釣り船に似ていることからこの名前が付けられたのだそうだが、なんとも不思議な形の花だ。
トモエソウ |
こちらはガイドツアー終了後に見かけた花なので名前は教えてもらっていないけど、「上高地の花」のパネルによればトモエソウっぽい。
黄門の木 |
こちらは名所のひとつで「黄門の木」と呼ぶのだそうだ。
なぜなら、真ん中の太い木が黄門様で左右の細い木が助さんと格さんということらしい。
自分は黄門様というより、アフロディーテという印象が強い。
両手を広げて胸を前に突き出した女神の姿に見えないだろうか。
なんとなくエロチックな雰囲気さえ感じるのだが・・・
写真は撮っていないのだけれど、ビジターセンターから明神へ向かう道中右手にある大きな岩の根元に人の頭くらいの大きさの穴が開いている場所がある。
ガイドさんの説明がなければ絶対に気づかないような穴なのだが、手を差し込むとかなりの勢いで冷たい風が吹き出している風穴だ。
冷蔵庫並みの冷気だそうだ。
そして今回ウソとコマドリの鳴き声を教えてもらって覚えることができた。
また、「ホーホケキョ」と言えばウグイスだが、「ケキョケキョケキョ」とけたたましく鳴くのもウグイスだと教えてもらった。
この鳴き方は人が近づいてきたりした時の鳴き方で、危険を知らせているのだそうだ。
以前から「ホーホケキョ」の声とともによく聞く声で変な鳴き方するもんだと思っていたのだけどそういう意味だったのねと納得した。
(ウグイスは「ホーホケキョ」とは鳴かないという人もいるようだが、自分はこれに違和感無し)
穂高奥宮参道入り口 |
菊の御紋が付けられた鳥居 |
拝殿 |
穂高神社奥宮の御神体はこの拝殿の奥にそびえる明神岳なのだそうな。
ガイドツアーはこの拝殿の前で終了。
時刻は11時を少し過ぎたところ。
拝殿横の休憩小屋ではツアーなのかおじいちゃんおばあちゃん達が椅子を占拠して大きな声でピーチクパーチク。
厳かなパワースポットもなんだが御利益半減な印象は否めなかった。
明神一の池 |
明神二の池 |
”初めて来られた方はぜひ奥の明神池を回ってみてください”
というガイドさんの最後のお勧めに従い、300円の拝観料を払って一の池、二の池をめぐってみた。
数分で入り口まで戻って来れるほどの小さな池だ。
激流 |
明神池からの戻りは、ガイドツアーで歩いたコースとは別の、梓川対岸を河童橋へ向かうルートを歩くことにした。
林の中のアップダウンコースで途中梓川に流れ込む速い流れの川にかかる橋を渡った。
ガイドさんがこちらの水もおいしく飲める水だと言っていたので、ちょうど空になっていたペットボトルをリュックから取り出して速い流れの中に沈めて水を汲んでみた。
ペットボトル1本に水を溜めるのがやっとなくらい切れるように冷たい水で、川から上げたペットボトルの回りはみるみる結露して真っ白くなった。
恐る恐る一口飲んでみると、ほのかな甘みとかすかな苦みがまじりあったホントにおいしい水だった。
河童橋へ戻るころにはペットボトルは空になっていたが、その後数日経ってもお腹に異変はない。
もともと胃腸は丈夫な方なので誰にもお勧めできるものではないが、このような流れの速い場所の水を少しすくって飲んでみるのも良いかも。
どこも水の透明度は驚くほどに高く、マスがゆったりと泳いでいる。
上高地の在来種はイワナでマスは放流され繁殖した種なのだそうだ。
残念ながらイワナの姿を見かけることは無かったが、互いに共存していてどちらかが他方を駆逐してしまうようなことにはなっていないらしい。
バスの外は土砂降りの雨 |
河童橋まで戻ってきて、橋のたもとのお土産屋さんでソフトクリームを食べたのだけれど、正直ここのはおいしくなかった。
練乳混ぜましたみたいなちょっとしつこい甘さ。
反対側のお店のジェラートの方がよかったなとちょっと後悔。
そういえば、先日蓼科牧場のゴンドラリフト乗り場のそばにあったお店で食べたソフトクリームは濃厚でとっても美味しかった。
ちょっと休憩して1時50分発のバスに乗り込んだ途端窓の外は土砂降りの雨。
これは日ごろの行いの良さかと思ったけれど、バスが発車して間もなく雨は上がり、終点の沢渡駐車場に着いた時にはすっかり晴れた空に戻っていた。
runtasticの記録によると歩いた距離は約15Km。
高低差は少ないのでほとんど疲労感はない。
沢渡駐車場には2時半到着。
ほぼ予定通りなので、ここから30分程度の乗鞍三本滝へ足を延ばすことにしたのだった。
できれば紅葉の頃にもう一度歩いてみたいと思う。
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