称名滝 【日本の滝百選】 #017

2016/08/07

7月27日、週の真ん中水曜日。
ちょっと仕事を離れて称名滝まで行ってきた。

命の危険を感じた立山

当初は前日の火曜日に行く予定だったのだが、月曜日の朝、立山地方の火曜日の天気予報を確認すると終日ほぼ雨で降水確率80%の時間帯もあり。
翌水曜日は曇り時々雨の予報だったため、一日ずらしたのだった。

自宅から称名滝までの所要時間は一般道でおよそ3時間半。
上信越道から北陸自動車道経由というルートもあるが、所要時間はほぼ一緒で走行距離は130Kmも余分にかかるため、一般道ルートの一択だ。

立山駅方面から称名滝の駐車場に続く称名道路にはゲートがあり、7月、8月は開くのは朝の6時。
できるだけ空気が澄んだ朝の滝を観たいと思い、火曜日の夜10時半に自宅を出発した。
立山駅周辺には24H利用可能なトイレ併設の大きな駐車場があるので、そこに到着したらゲートが開くまで車内で仮眠をとる予定だった。

弱い雨が降ったりやんだりを繰り返す中、立山に近づくにつれて雨脚が強くなり、目的地まであと20Kmあたりでは集中豪雨状態に。
左手は山、右手は常願寺川で富山地鉄立山線と並走する形の国道6号線に入るといたる所で低い擁壁の上から大量の水がすごい勢いの放水状態で路面を叩き道路を横切って流れる様はまるで川!

緩い上り坂が続く場所では前方から流れてくる水が完全に路面を覆いつくし、平坦な場所では茶色い泥水のため水深が全く読めない。
ワイパーはハイスピードモードで動き続けるも視界は最悪で、20Km/h前後の速度でゆるゆると進む羽目になった。

深夜1時半にはあと10分ほどで立山駅という場所に至ったとき、左手の山から流れ出した土砂が積り溜まって完全に道路を塞いでいるのが目に入った。
高さは30cm~40cmほどだっただろうか。
幅は不明。

”やばいっ!”

本当にそう思った。
あとちょっとで目的地。
だけど、普通車ではカメになること必至の土砂を超えることは不可能。
そして左車線には幾筋も山から放出される大量の水。
いったん停車したすぐ左横からもザワザワと流れ来る土砂を含んだ水、水、水!!
雨脚は一層激しさを増していく中、躊躇なく撤収を選択した。

余裕でUターンできるほどの道幅ではなく、視界が悪いうえに右側対向車線の向こう側は何も見えない崖。
数十メートルを慎重にバックで下り、佐伯石油さんの駐車場にお尻からパサートを突っ込んでようやくUターン。



来た道を40Kmほど戻り、「道の駅 細入 飛越ふれあい物産センター 林林」でとりあえず車中泊することにした。


道の駅 細入 飛越ふれあい物産センター 林林
道の駅 細入 飛越ふれあい物産センター 林林
さすがに平日。
駐車場には大型トラックが3台ほど駐車しているのみで、乗用車は自分たちのパサートのみ。

ここのトイレ、建物の出入り口に扉がない。
建物内の天井いたるところに燕が巣を作っていて、早朝のトイレは頭上で燕が乱舞状態。
巣がある場所の床にはロールペーパーを敷き詰めた段ボールが置いてあり、その数10個以上。
管理のおじさんが燕の糞まみれのペーパーを交換していたのだが、この時期のあの手間を考えたら扉をつけるのがよっぽど効率的なのにと思ってみたり・・・

称名道路通行止め

水曜日の早朝6時過ぎ。
このまま帰るか、岐阜方面の滝へ向かうか、称名滝リベンジするかの車中会議で取りあえず称名滝まで行ってみることにした。

室堂行きバスの発着場にもなっている「立山アルペン村」前の電光掲示板には「称名道路 大雨のため通行止め」の文字・・・

称名道路 大雨のため通行止め
称名道路 大雨のため通行止め

称名道路 大雨のため通行止め2
称名道路 大雨のため通行止め2

終わったかなぁ~
もう目と鼻の先なのに・・・
前夜の荒れ狂ったような土砂の流出を考えればやむを得ないのかな。

富山きっときと市場から氷見番屋街へ


称名滝をいったん保留にして、とりあえず日本海へ向かうことにした。




新湊 きっときと市場
新湊 きっときと市場

お土産なんかを購入したものの、昼飯はこれ!ってものが無くウロウロ。
丸龍庵特選鱒寿司
自宅夕飯用に特選鱒寿司1,900円也を買ってみた。
(夕飯感想:鱒の切り身の厚さは普通の鱒寿司の倍以上はあるだろうか。すし飯と鱒の切り身の間にはかなり多い量のショウガの千切りが敷き詰められていて、風味抜群!旨し!!)

その他海産物も特にコスパが良いとも思われず何となくそのまま外へ。
出入り口の地域マップを確認。
氷見の番屋街がなんだか良さ気だし行ったことないし所要時間30分程度なので行ってみることにした。

10時半頃に氷見番屋街へ到着。
天気はかなり回復し、時折青空が見えるほど。


パサート@氷見番屋街駐車場
パサート@氷見番屋街駐車場

氷見番屋街
氷見番屋街

複数の建物が連なり35のショップがひしめく番屋街は新し目で綺麗。
一通りぐるりとお店を見て回った後、お昼ご飯の場所に選んだのは”魚だよねぇ~っ!”ってことで「廻鮮氷見前寿司」。

廻鮮氷見前寿司
廻鮮氷見前寿司
廻鮮氷見前寿司2
廻鮮氷見前寿司2
回転寿司なんだけどネタはどれも良かったっす!
海老貝好きの相棒は「地物甘えび」や「サザエ」、「ばい貝」をおかわり。
自分は好物の「しめさば」をはじめ「真あじ」、「氷見ぶり」などを注文。
どれもプリプリシコシコで美味かった!
その他いろいろお腹に詰め込んで二人で5,000円チョッとは安い。

氷見の岩牡蠣

会計を済ませて再び番屋街の「漁師の店 鎌岩漁業部」さんへ。
この日、岩牡蠣を生で食すことができる店のもう一つのお店「漁師の店 森本漁業」さんはお休み。
う~ん、前日、当日の荒天を考えるとどうかなとも思ったのだけれど、この時期やっぱり岩牡蠣は食べておきたいよねぇ~


生岩牡蠣
大きさによって500円、600円、800円の3択から600円をチョイス。
寿司食ってなければ迷わず特大800円に行くところなんだけどお腹がね。

美味過ぎ!!!!
飲み込んだ後で800円にしとけばよかったとちょっと後悔してみたり。
でもこの大きさ。

相棒と1個ずつ注文して目の前でおばちゃんが道具を使って貝を開いて取り出してくれるのを見ていると、2個目を開いたおばちゃんが、
「塩だね」ともう一人のお姉さんに語り掛け、もう一個貝を取って開きだした。

「それ、どうかしたんですか?」
”ミルクたっぷりの部分がね、おっきくなってないでしょ?”

ほら!と見せられたその岩牡蠣の身は確かに、白いプクプクの部分があまり膨らんでなくてちょっと茶色い。

「これはね、一番美味しい部分が太ってないでしょ。これだとちょっとしょっぱくってあんまり美味しくないんだよ。せっかく来てくれたお客さんに美味しいところを食べてほしいからね~」

ありがと! おばちゃん!!

貝殻から外した身は一旦氷水でしめてから、洗った貝に載せてプラプレートにのっけて手渡された。

これから日本海方面で岩牡蠣を食すみなさん!
黒いビラビラのほうから先に食べて、白いぷっくりミルクの部分は最後にしてください!
ぷっくりの方はクリーミーで濃厚なんだけど、ビラビラの方はちょっとショッパイので、こっちを後に食べると口の中に塩味が残ってしまう可能性あり。
(ん?知らないの自分だけ?)

でもね、白プックリを口の中でカプリといった瞬間の感激はハンパ無い。
氷見まで足を延ばしてホントに良かったと思った瞬間だった。


足湯
敷地内には足湯の設備もあり、建物の向こうは海岸。
この左側の道路を隔てて「氷見温泉郷 総湯」の建物があり、寄ってみたい気分は大いに有りだったんだけど、「締めの温泉」には時間が早すぎでパス。

称名滝リベンジのため再び南下。

称名滝リベンジ

来た道を戻り、通行止めの案内が出ていた「立山アルペン村」へ。
到着してみると案内板の表示は「称名滝遊歩道通行禁止」に変わっていた。

とりあえず「称名道路」の閉鎖は解除されているらしいため、そのまま一路称名滝へ向かった。

前夜、生きた心地がしないまま引き返したガソリンスタンドの先の土砂崩れは嘘のように片付けられ、周辺のあちこちで作業服を着たおじさんたちが側溝の土砂を掻き出すなどの作業を続けていた。
恐るべし、ニッポンの土木関係者の皆さんの復旧力。

称名滝駐車場までは難なくたどり着くことができた。

称名滝駐車場 売店
称名滝駐車場 売店
売店横左奥の滝へと続く遊歩道の入り口には作業員のオッちゃんが一人と通行止めの柵が!

「この先通行止めなので行かれません。そこの売店の裏のほうに観瀑台があるんで、滝はそっちでみれますから」
”昨夜の雨の影響ですか?”
「そうですねぇ。1m超えるのが崩れてきて塞いじゃってね。水量も増えて危険だから通れないんです。」
1m超の落石が遊歩道を塞いだということだろうか。

オッちゃんはずっと監視を続けているみたいで、自己責任で突破の余地はない。
まぁもっとも、1m超の落石とか言われたらさすがに怖くてそんな気持ちにもならないが。

観瀑台から眺める称名滝とハンノキ滝
観瀑台から眺める称名滝とハンノキ滝

雪解け後の一定のシーズンしか見ることができないといわれる、落差約500mで期間限定落差日本一のハンノキ滝もしっかり見えているのに・・・
滝壺近くの滝見台まで行くことができないフラストレーション!!
それほど広さのない観瀑台からだと、ギリギリ右に寄っても称名滝の全貌を拝むことができない。

観瀑台から眺める称名滝
観瀑台から眺める称名滝
 称名滝の一段目が落ちる所の水煙が見え、その下は手前の山に隠れてしまい、再び見えているのが4段目だろうか。
観瀑台から眺めるハンノキ滝
観瀑台から眺めるハンノキ滝
幻の滝ともいわれるハンノキ滝。
昨夜の豪雨の割には水量がそれほど多くない感じだ。

観瀑台から眺める3本の滝
観瀑台から眺める3本の滝
真ん中のハンノキ滝の右のほうにもう一本滝が見える。
もしかしてこれも幻といわれるソーメン滝なのだろうか・・・

こりゃぁもう、再リベンジしかないなぁ。
紅葉シーズンも捨てがたいけれど、ハンノキ滝は雪解け後のシーズン限定となると、来年以降かな。

竜島温泉 せせらぎの湯

不完全燃焼感たっぷりのまま称名滝駐車場を後にしたのは2時半過ぎ。
帰路途中の「締めの温泉」、この日の相棒の選択は「竜島温泉 せせらぎの湯」。
3時、4時で日帰り温泉終了の温泉が多い中、入館締め切りが21時というのはありがたい。

ほとんど地元といってもよいくらいの場所にあるのに、訪れるのは今回が初めて。


男湯、女湯とも内湯と露天がそれぞれ1つずつ。
入り口から浴室まで清潔感があり、広い休憩室はきれいに清掃されていて心地よい。
そして何よりここの温泉の泉質がとても良い!

汗かいた体を備え付けのボディーソープで洗い流し、内湯の浴槽中央から大量に放出される泡を体全体に当てながら浴槽につかり、ふと体を触ると、ん? ヌルヌル。
しまった、ボディーソープを流し足りなかったのかと思いながら失礼して手のひらで体をスリスリ。
ん?ヌルヌル取れない・・・
別の場所を触ってみると、そこもヌルヌル。
おぉ!

後で確認すると単純アルカリ泉なのだそうだが、無色透明のお湯に浸かると体全体がヌルヌルになり、出た後はツルツル。
湯温は42度ほど。
ここのお湯素晴らしい!

こんな温泉に浸かった後は休憩室で冷たい黄金の麦の汁をプハーァッてやってゆっくりのんびりしたいところなのだが、そこはウィークデー&ドライバー。
帰宅後の缶ビールを想像してゴクリと唾を飲み込みつつ帰路に就いたのだった。





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